トラバでボケましょう2008夏秋 レベル7お題発表
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お題:
おっと、思いっ切りつまずいて転んでしまった。
ん? なんだ、この穴は?
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なんなんでしょう?
おしえて、ボケ・GOD!
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「うぐあっ!」
会社で大きなへまをして、どんよりとした気持ちでぼけっと道を歩いていると、何かに躓き、体が傾く。次の瞬間、悲鳴をあげ、そして更に次の瞬間。猛烈な痛みが脳天へと駆け上がってくる。
「なんなんだよ…」
痛みのために目もとに涙がにじむ。『ばっきゃろう!』と誰でも良いから罵倒したくなるが、しかしやはり脳天に響く激烈な痛みに悶えて、『神様…』と救いを求める。
「お呼びですか?」
「…え?」
「だから、私のこと、呼んだでしょう?」
「だ、だ、誰?君…」
僕は目の前の穴から現れた小さな少年、いや、少女か、いや、どちらなのかわからないような子供に問いかけた。
「まあ、あなたっていう人は人のことを自分で呼んでおきながら、他人事のように済ましてしまうような人間なんですね。そんな子に育てた記憶はないんですけど」
「え?」
先ほどの痛みなど一瞬にして忘れてしまった僕は、目の前の不思議な子供を見つめる。
そしてその子供は、『ふう…』などと言いながら顎に手をあてて考え深げに僕を見つめている。
「だから、あ・な・たってば、救急車をタクシーとして使っちゃうくらい無責任な類の人間だってことですよ」
とんでもなく飛躍した発言で、僕の頭はさらに混乱。
「え、何、何の話?」
「だからー、あなた私のこと呼んだでしょう『神様…』って。救いを求めたじゃないんですか。全く28歳の男があげるにしては覇気のないようなとんでもない声で、私のことを呼んだでしょう」
「…ま、ま、まさか…。た、た、確かに、『神様』って言ったけど…。でも、あれは心の中での発言であって…。ま、ま、まさか…。そもそも、こんなに簡単神様が出てきて良いわけが…。僕は、自分で言うのもなんだけど、無宗教者なんだし…」
何が起こっているのか僕の小さな頭では理解出来ない。目の前に立っているこの子供が、神様?まさか、神様だなんて。いや、しかし、どこかそこら辺にいる子供たちとは違う何かを感じる。神々しさというのか、なんというのか…。不思議な感覚なんだ…。しかし、まさか…。
「人間って、どうして常識にとらわれることがこんなにも好きなんでしょうね」
「え」
不思議な子供は、軽蔑した視線を僕に叩きつける。神様にしては、ちょっと言葉と視線がキツめだ。
「神様だってね、暇じゃないんですよ。でもね、救いを求められたら、救いに行きたいものなんです。だけどね、体は一つじゃない、あなたたち人間のように。だから、そう簡単にすべての人々に救いを提供することなんてできないんです。つまり何が言いたいのかというと、遭遇がレアなだけです。遭遇する可能性は、ゼロじゃない。だから、たまたまこの穴に躓いて、『神様!』だなんて目の前で救いを求めている人間がいて、まあ、自分もちょっと暇だったら、『どうしましたか?』って聞けるくらいの余裕はあるんですよ。簡単に無視できるほど、神様捨ててないんですよ、これでも。いや、そもそも、私があけた穴が原因で、あなたが傷つき、悶え、苦しんでいるのを放置したら、これこそ懲罰ものですから…」
「つまり、あなたのせいなんですね」
「…まあ、そういうことになりますね。すいません、なんか最近見習天使から、いきなり神様なんて言う大層な役職に昇進しまして、正直戸惑ってまして。なんかいろいろあるんすよ、神様にもね。なんかうまく人々を昇天させられなとか、色々悩みもあるものですから、穴があったら入りたいってね…」
「穴を掘ったと」
しみじみと地平線の彼方を見つめながら、子供は中年サラリーマンのような目に哀愁を漂わせた。
「まあ、そういうことなんです。穴に入ってしくしくやってたら、あなたが『神様!』って叫んで、『これだ!』って思って。今度こそ、今度こそ、『私も変えられる、変われる!』って!」
なんだか子供の見た目なのに、妙に生々しい悩みを持っている。
「そうなんですか…。神様もいろいろ大変なんですね。でも、そんな人間らしい悩みを持った神様が居るって思っただけで、僕もなんか心が軽くなりました。確かに足は痛かったけど、でも、そんな神様がいるんだって知れたから、これもよかったと思います。神様、ありがとう」
「…え、本当ですか、こんな私でもあなたの悩みを解決できたんでしょうか?」
「そうですね、なんか気持ちが軽くなりました。全知全能の神様だって、こんな風に悩みながら仕事をしているんだから、僕のようなダメな人間が仕事で悩むだなんてことは、本当に普通のことなんだって」
先ほどまでの鬱々とした気持ちが、すっかり無くなり、ものすごく清々しい気持ちで心が満たされている。もう、これで思い残すこともない…。…思い残すこともない…。…思い残すこともないだって!?
「…よかった、私も少しは役に立ったんですね。あなたは、私の神様稼業をやっていく上で、忘れられない死者になります。ありがとう、本当にありがとう。私、なんか神様としてやっていける気がします。本当にありがとう」
『…え、こ、こ、これってつまり!?』
「そう、あなたは死んでしまったんです」
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■〆切:9/7(日)23:59(もしくは30TBつくまで)
■□■□■□■□■□【トラバでボケましょうテンプレ】■□■□■□■□■□
【ルール】
参加:
お題の記事に対してトラバしてボケて下さい。
締切りは1つのお題に対し30トラバつく、もしくは2008年9月7日(日)23:59まで
1つのお題に対しては1人1トラバ(1ネタ)とします。
お題が変われば何度でも参加OKです。
チャンプ:
お題を出した人が独断で審査しチャンプ(大賞)を決めます。
チャンプになったら王様です。以下の特典と栄誉が行使できます。
1.お題を出す
2.言いたい放題な審査をする
3.次のチャンプを決める
何か困ったことがありましたら開催事務局までどうぞ。
企画終了条件:
みんなが飽きるまで、もしくは開催事務局が終了宣言を告知した時です。
参加条件
特になし!
※ 以下あれば尚可!!
ブログをもっている。あるいはこれから作成する。
トラックバック機能が使える。
※誰でも参加出来るようにこのテンプレを記事の最後にコピペして下さい。
企画元 毎日が送りバント http://earll73.exblog.jp/
開催事務局 ボケトラの穴 http://trana88.exblog.jp/
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オチないな…。
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お題:
おっと、思いっ切りつまずいて転んでしまった。
ん? なんだ、この穴は?
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なんなんでしょう?
おしえて、ボケ・GOD!
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「うぐあっ!」
会社で大きなへまをして、どんよりとした気持ちでぼけっと道を歩いていると、何かに躓き、体が傾く。次の瞬間、悲鳴をあげ、そして更に次の瞬間。猛烈な痛みが脳天へと駆け上がってくる。
「なんなんだよ…」
痛みのために目もとに涙がにじむ。『ばっきゃろう!』と誰でも良いから罵倒したくなるが、しかしやはり脳天に響く激烈な痛みに悶えて、『神様…』と救いを求める。
「お呼びですか?」
「…え?」
「だから、私のこと、呼んだでしょう?」
「だ、だ、誰?君…」
僕は目の前の穴から現れた小さな少年、いや、少女か、いや、どちらなのかわからないような子供に問いかけた。
「まあ、あなたっていう人は人のことを自分で呼んでおきながら、他人事のように済ましてしまうような人間なんですね。そんな子に育てた記憶はないんですけど」
「え?」
先ほどの痛みなど一瞬にして忘れてしまった僕は、目の前の不思議な子供を見つめる。
そしてその子供は、『ふう…』などと言いながら顎に手をあてて考え深げに僕を見つめている。
「だから、あ・な・たってば、救急車をタクシーとして使っちゃうくらい無責任な類の人間だってことですよ」
とんでもなく飛躍した発言で、僕の頭はさらに混乱。
「え、何、何の話?」
「だからー、あなた私のこと呼んだでしょう『神様…』って。救いを求めたじゃないんですか。全く28歳の男があげるにしては覇気のないようなとんでもない声で、私のことを呼んだでしょう」
「…ま、ま、まさか…。た、た、確かに、『神様』って言ったけど…。でも、あれは心の中での発言であって…。ま、ま、まさか…。そもそも、こんなに簡単神様が出てきて良いわけが…。僕は、自分で言うのもなんだけど、無宗教者なんだし…」
何が起こっているのか僕の小さな頭では理解出来ない。目の前に立っているこの子供が、神様?まさか、神様だなんて。いや、しかし、どこかそこら辺にいる子供たちとは違う何かを感じる。神々しさというのか、なんというのか…。不思議な感覚なんだ…。しかし、まさか…。
「人間って、どうして常識にとらわれることがこんなにも好きなんでしょうね」
「え」
不思議な子供は、軽蔑した視線を僕に叩きつける。神様にしては、ちょっと言葉と視線がキツめだ。
「神様だってね、暇じゃないんですよ。でもね、救いを求められたら、救いに行きたいものなんです。だけどね、体は一つじゃない、あなたたち人間のように。だから、そう簡単にすべての人々に救いを提供することなんてできないんです。つまり何が言いたいのかというと、遭遇がレアなだけです。遭遇する可能性は、ゼロじゃない。だから、たまたまこの穴に躓いて、『神様!』だなんて目の前で救いを求めている人間がいて、まあ、自分もちょっと暇だったら、『どうしましたか?』って聞けるくらいの余裕はあるんですよ。簡単に無視できるほど、神様捨ててないんですよ、これでも。いや、そもそも、私があけた穴が原因で、あなたが傷つき、悶え、苦しんでいるのを放置したら、これこそ懲罰ものですから…」
「つまり、あなたのせいなんですね」
「…まあ、そういうことになりますね。すいません、なんか最近見習天使から、いきなり神様なんて言う大層な役職に昇進しまして、正直戸惑ってまして。なんかいろいろあるんすよ、神様にもね。なんかうまく人々を昇天させられなとか、色々悩みもあるものですから、穴があったら入りたいってね…」
「穴を掘ったと」
しみじみと地平線の彼方を見つめながら、子供は中年サラリーマンのような目に哀愁を漂わせた。
「まあ、そういうことなんです。穴に入ってしくしくやってたら、あなたが『神様!』って叫んで、『これだ!』って思って。今度こそ、今度こそ、『私も変えられる、変われる!』って!」
なんだか子供の見た目なのに、妙に生々しい悩みを持っている。
「そうなんですか…。神様もいろいろ大変なんですね。でも、そんな人間らしい悩みを持った神様が居るって思っただけで、僕もなんか心が軽くなりました。確かに足は痛かったけど、でも、そんな神様がいるんだって知れたから、これもよかったと思います。神様、ありがとう」
「…え、本当ですか、こんな私でもあなたの悩みを解決できたんでしょうか?」
「そうですね、なんか気持ちが軽くなりました。全知全能の神様だって、こんな風に悩みながら仕事をしているんだから、僕のようなダメな人間が仕事で悩むだなんてことは、本当に普通のことなんだって」
先ほどまでの鬱々とした気持ちが、すっかり無くなり、ものすごく清々しい気持ちで心が満たされている。もう、これで思い残すこともない…。…思い残すこともない…。…思い残すこともないだって!?
「…よかった、私も少しは役に立ったんですね。あなたは、私の神様稼業をやっていく上で、忘れられない死者になります。ありがとう、本当にありがとう。私、なんか神様としてやっていける気がします。本当にありがとう」
『…え、こ、こ、これってつまり!?』
「そう、あなたは死んでしまったんです」
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■〆切:9/7(日)23:59(もしくは30TBつくまで)
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【ルール】
参加:
お題の記事に対してトラバしてボケて下さい。
締切りは1つのお題に対し30トラバつく、もしくは2008年9月7日(日)23:59まで
1つのお題に対しては1人1トラバ(1ネタ)とします。
お題が変われば何度でも参加OKです。
チャンプ:
お題を出した人が独断で審査しチャンプ(大賞)を決めます。
チャンプになったら王様です。以下の特典と栄誉が行使できます。
1.お題を出す
2.言いたい放題な審査をする
3.次のチャンプを決める
何か困ったことがありましたら開催事務局までどうぞ。
企画終了条件:
みんなが飽きるまで、もしくは開催事務局が終了宣言を告知した時です。
参加条件
特になし!
※ 以下あれば尚可!!
ブログをもっている。あるいはこれから作成する。
トラックバック機能が使える。
※誰でも参加出来るようにこのテンプレを記事の最後にコピペして下さい。
企画元 毎日が送りバント http://earll73.exblog.jp/
開催事務局 ボケトラの穴 http://trana88.exblog.jp/
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オチないな…。
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by nako1111
| 2008-09-07 21:39
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